株式会社アイロンクラッド
必要が必然を創る
思いつきではなく、本当に必要としている人のためのことを考えて創り続けるからこそ、そのものづくりは必然になる。
株式会社アイロンクラッド
必要が必然を創る
思いつきではなく、本当に必要としている人のためのことを考えて創り続けるからこそ、そのものづくりは必然になる。
アイロンクラッド株式会社は国内外に刃物の小売業と卸業を営んでいます。富山県の名工品の他、自前のブランドも展開しています。現在20ヶ国以上の刃物店と取引があり、グローバルビジネスと言えるでしょう。
現場では刃物の柄付や研ぎ直しといった作業と、世界各国への発送を行う日々。これまではどちらか一方のスタッフだけで構成していましたが、両方のマネジメントができる方を募集することになりました。
そうすることで、アイロンクラッドらしいものづくりへ集中でき、その1つ1つの品物が世界中を巡っていくビジョンがあります。
「私がIRONCLADを立ち上げたきっかけは、もともと「いつか自分のビジネスをしたい」という想いがあり、世界を知りたいという気持ちも重なってアメリカを縦断したことです。
その時に出会った人々が、みんな口を揃えて言っていたことは、「ジャパニーズブランドはすごい!」という信頼の高さです。特に、食に関するフローやクオリティは日本が群を抜いていると感じました。
その後、日本のモノを海外に販売したいと考えるようになり、包丁の販売にたどり着きました。というのも、包丁なら世界中のどこにでも一家に一本はあるだろうから、その一本になれるのでは?と考えたからです。」
「さぁこれからやっていくぞ!という時に妻が放った一言で身を引き締められました。
“ただ売るだけでいいの?”
売上を試算し、どう稼いでいくかの算段をしていた時のことでした。儲けること以上に、世の中にとって意味のあることをしようともう一度改めました。
日本で活躍する鍛冶屋さんたちは本当に良いものを作っている。この文化をきちんと遺していくやり方を考えよう。と。
結果的にいくつかの国で販売させていただくこととなり、事業として形になったことは嬉しく思いますが、頭のなかにはやりたいことがいくらでも出てきます。
私が海外の取引先へ直接訪問する理由は、はじめはお客様と喋ってみたかったからです。通訳やメールを通して話すのではなく、人と人としてつながりたかった。そして、実際に包丁を買われるお客様と出会うことで、海外にはどんなニーズがあるのかを直接知りたかったのです。
すると、今まで見えてこなかったニーズが見えてくるんですよね。包丁の種類、持ち方、重さ、料理の文化など、人から聞いたり本やインターネットだけでは絶対に分からないような出来事がたくさんありました。
IRONCLADという名前もそうなんです。海外の方って船の話が好きなんだなぁって思いまして、それで船をモチーフにしたら話が弾みやすいかなって(笑)
海外へ行けば行くほど、海外の方の美学や文化が好きになりました。ものづくりの精神も日本とは違うこともたくさんあります。」
「ジャパニーズブランドは確かに素晴らしい。でも、一番じゃないよ?っていう分野もたくさんあるんです。日本って全然遅れてるなぁと思うこともあって学びも反省も多いです。
そういう学びを通じて少しずつ事業の体系が進化していくわけです。
私の経験に基いている事業が柱なのでワンマンな部分もありますが、全て説明ができますし、必要なことをやっているつもりです。
当社は商社でありメーカーであり職人である、ちょっと不思議な事業形態ですが、他にはない面白さもあるかなと思うので、興味を持たれた方はまず見学にお越しください。
IRONCLADの楽しさをお伝えできればと思います。」
国内外を問わない活動域で成長し続ける夢のある企業。成長の理由は、仕入れ販売だけの会社ではなく、商社という側面があるります。
商社とは、簡単に言うと、メーカーの代わりに販路を作るプランナーといったところでしょうか。
IRONCLADでは、数々の国内包丁メーカーの刃物を取扱い、世界に散らばる”日本の刃物を分かるお店”とつないでいます。時には自ら現地へ向かい、現地のお客様と会話をしながら刃物について接客もされています。
結果的に、鍛冶屋の伝統技術を受け継ぐ新しい担い手や、新しい雇用の創出にまで至っています。
この信用を支える裏側には、企業が職人として役割も備えているからです。刃物の柄付け、刃物の研ぎなど、IRONCLADにしかできない技術に高い評価がなされています。
ロゴデザインは金属を取り扱う企業としてメタリックな装い。IRONCLADという名前は甲鉄という軍艦の名前にあやかり、荒波にも負けず前へ進むよう、企業として約束を破らない厳しさを信念として掲げています。
海外販売店からの受注をまとめたり、小売部門となるナイフギャラリーの運営。こちらの通販サイトには、国内外を問わず良質の包丁を求めてお客様が集まっています。どんな包丁でも良いということではなく、IRONCLADが商社として厳選した鍛冶屋さんの包丁だけを取り扱っています。
何千とある包丁を管理し、受注や発送の対応をします。受け取る側への様々な配慮は、実際に海外へ足を運んで得た経験によるもの。国内外問わない発送業務だけでも世界とのつながりを感じることでしょう。
販売チャンネルとなるオンラインショップの運営や広報活動を任されることになります。取扱う刃物を国内外へどう伝えていくかを実践していきます。この他輸出入事業に関する通販サイトの運営管理業務があります。
刃物のプロフェッショナルとして、包丁やハサミといった一般的な刃物から、鎌・鍬・鉈・鉋・ 鑿・理美容鋏・医療用ハサミなどの専門的な刃物、さらには、工業用刃物(食品用カッターや断裁機など)の研ぎも受けています。研ぎ屋のホームページには、全国からあらゆる刃物の研ぎについて企業から相談が入っています。
職人として、刃物の研ぎ直しや自社ブランドの仕上げなど、IRONCLADが商社としてではなく、刃物の知識と経験を兼ね備えた専門店である分野です。家庭の包丁1本から業務用の刃物まで、”切る”ための様々な道具を研ぐことになります。
特に、これからの時代はモノが溢れている時代において、長く大切に使っていく精神が見直されており、「どうやって研ぐの?」というものでも対応する技術を身に着けていくことになります。
例えば“甲鉄/koutetsu”はIRONCLADが海外販売用に初めて手掛けた自社ブランドの包丁です。戦艦甲鉄をモチーフとした力強い形状と、『Art Over Beauty』(芸術を超えた美しさ)を求めた切れ味は、見た目の良さ以上に切れ味の美しさと実用性を重視しています。コレクターズアイテムではなく包丁を切るための一般的な道具として、ものづくりの視点を徹底しています。
柴田社長曰く、「包丁の切れ味チェックは、根菜類の硬い部分を力を入れなくてもスッと切れるかどうかが一番分かりやすい」とのこと。お客様から「切れ味が良すぎるので確認してみたら?」という意見があり、分析してみた結果がこちらです。
写真は自社ブランドの”甲鉄”で切ったもの(左)と、量産品ではなく一般的に並と評価されるくらいの包丁(右)で人参の断面を比較したものです。甲鉄(左)は断面で繊維が潰れずに切れていることが分かります。料理として食べたときの食感に影響してくるそうです。
準備中
「福山市から見た今の自分。日本全体から見た今の自分。世界から見た今の自分。どの自分が一番成長できるかは、一目瞭然だと思っています。世界に受け入れられる包丁とは、刃物とは何か、ジャパニーズブランドを育てるには今自分が何をすべきかを常に考えます。
私は仕事とはいえ世界の人々を見てきて実感したことがあります。
福山市って結構すごいです(笑)」
「海外からお客様がお越しになっても、自慢できる料理、産業、技術が集まっている街だと思えます。ただ、それが個々に存在していて点になってるんですよね。
勝手な想いではありますが、いつかその点を線で結び、福山市の産業や技術が世界を席巻するようなお手伝いをしたいです。それまでに、当社が国内外のネットワークを築いていこうと思います。
実は、その第一歩がもう始まろうとしています。海外で通用するであろう、福山の技術を集結させた商品の開発です。
私の場合、「何が何でもやってやろう」とか、「これをしないと売上が…」という感覚で事業をしているつもりはなく、あくまでも視点は”日本文化が海外へ誇らしく伝わっていくこと”です。
そのために、合理的なことも考えますし、逆に手間のかかることもあります。
道は一つではなく、たくさんあって何を選択するかだけなので、その選択の幅を国内外のお客様と、福山市でご活躍中の産業に広げてもらっています。
今あるビジョンも、来年にはどう成長しているか分かりませんが、結局は1つの道につながっていくはずなので、楽しみに取り組んでいます。」
仕事を理解する姿勢が必要です。「当たり前のことでは?」と思われそうですが、IRONCLADの業務は代表の柴田さんがこれまで積み上げてきた経験から生まれたもので、前例となる企業が明確にあると言えません。つまり、IRONCLADは刃物販売の先駆者と言えるのです。
初めて刃物を販売した場所はカナダ。そこからアメリカ、イギリス、スイス、スウェーデン、フランス、イスラエル…と今も次々と取扱店が増えています。
その道のりは全てが試行錯誤です。どうやって刃物を仕入れるのか、海外への販売方法は、発送方法は何が良いのか、研ぎの技術は、と挙げればキリが無かったはず。
初めから今までを一人で考え、実行してきた方だからこそ全ての業務に理由があります。
仕事の理解は、実務ができればいいだけではありません。常に、『何故?』と疑問を持ちながら事業内容の深さを知り、その上で実力を発揮していく人物が求められています。
面談でお話しましょう。
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社内からの独立も大歓迎です。
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